庭木の剪定ABC
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  4. 第36回 庭木の剪定ABC

■第36回「庭木の剪定ABC」

玉崎弘志の剪定教室


「庭木の剪定ABC」
樹木はそのまま放っておくと、どうなっていくのでしょうか?
樹木には「山の木」「植木」「庭木」の3つの姿があります。
剪定1 剪定2 剪定3
「山の木」は人の手が入らない自然な状態で育っている樹木で、「植木」とは、山から掘り上げたり、実生苗や挿し木、接木などによって生産者の畑で育てられ、移植できるように根もコンパクトまとまっている樹木です。
「庭木」とは、植木が庭に植えられ、その庭の中で役割を与えられた樹木の呼び名です。

その役割は大きく分けて三つあります。
一つは、機能性といって、目隠しをしたり、生垣のように敷地をかこったり、テラスやデッキに日陰をつくったり、風除の木もありますね。
次に観賞目的です。美しい姿形、花などを楽しみます。
最後に精神性といわれるもので、庭木の配置で生まれる空間で、和んだり、癒されたり、改まったり、人の気持ちに影響を与えます。

しかし、庭木も剪定などの手入れをせずに放置すれば、美しい庭をつくるための役が果たせないばかりか、もともとその樹木が持つ性質の「山の木」に戻ってしまいます。また幹も年々太り、手が付けられないほど大きくなってしまいます。
樹木が庭木であるためには、剪定によって庭で与えられた役割を果たし、維持していく必要があます。これが剪定をする目的です。

 

剪定の目的
  • 大きさをコントロールする。
  • 庭木の高さや巾を抑える
  • 美しい樹形にする。
  • 幹や枝ぶり、姿を美しく見せる。
  • 健康に育つようにする。
  • 日当り、風通しを良くする。
  • 中の枝葉の枯れや病害虫の発生を抑制し、花付きを良くする
○初級編・・剪定の目的を意識して
剪定の基本【不要枝8種類の剪定】
初級では、庭木としての美しさを保つ剪定を学習します。
枝の流れと樹冠を整え、幹を中心として外に向かって均一に拡がっていく枝の流れを大切にして、その流れを乱す枝を切り取ります。
ますは枝先ではなく、木の内部をしっかり見てみましょう。
●剪定するべき8つの不要枝を覚えましょう。
1.枯れ枝:枯れた枝
既に枯れている枝は、無条件で取り除きます。

2.下がり枝(下垂枝):太枝から垂れ下がった枝
垂れ下がった枝はだらしなく見えます。枝の流れが悪く、樹形のバランスを乱します。

3. 返り枝(内向枝):幹の方向に向かって内側に伸びる枝
外へ拡がらず、幹の方向へ逆に伸びる枝は、枝葉がごちゃごちゃしてすっきりとした美しい姿になりません。

4.絡み枝(交差枝):枝同士が交差して、絡み合ったように見える枝
内向枝もそうですが、枝同士が絡むように交差した部分も枝の流れが悪く見えるので、絡み合うどちらかの枝を取り除きます。

5. 重なり枝(平行枝):近い位置に平行に伸びる枝
近い位置に上下2本(あるいは複数)の同じような枝が平行に並んで伸びていると、これも枝葉が混んで見え樹形のバランスを乱します。
  
6. 徒長枝:他の枝に比べ勢い良く伸びている枝
他の枝に比べて勢いが良く太く長く伸びる枝で、樹冠から飛び出し、樹形を悪くします。

7. 立ち枝(直上枝):幹や太い枝から真上に向かって伸びる枝
徒長枝の中で特に幹や太い枝から真上に向かって伸びる枝を指します。

8. ひこばえ(ヤゴ)
根元から多数発生する若い枝で、枝元がスッキリ見えません。

剪定するべき8つの不要枝

初級では、樹木の剪定目的に沿って樹形をコントロール しながら、 美しく健康に育てる為の剪定法を学びましょう。

8つの剪定すべき不要枝をしっかり切り取ることができれば、 庭木 の役割を維持して庭木を健康に美しく管理するため
の基本ができるようになります。

玉ちゃん

 


 
Bloom Field
株式会社アイ・アンド・プラス Bloom Field事業部