三輪先生のガーデニングABC
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  4. 第23回 クンシラン

■第23回 「クンシラン」

「ラン」と名がついていても、実際にはランの仲間ではない植物がたくさんあることはご存じの方も多いと思います。クンシランはその代表格ですが、ほかにもスズラン、リュウゼツラン、ヤナギラン等々、すぐにいくつもの植物を思い浮かべることができます。「ラン」ということばは、古くは高貴な花をさすことばとして使われていたようです。
クンシランは南アフリカ原産の植物ですが、全般に乾燥した気候の南アフリカの中ではやや特殊な、夏に比較的雨の多い森林地帯に自生しています。そのため、日本の気候にも適応しやすく、明治の終りごろに渡来して以来、広く一般家庭でも栽培されてきました。
植物としてはアマリリスなどに近いものですが、年間を通して温和でひどく乾燥しない土地に自生していることから、球根を作って休眠するようなことはなく、一年中緑の葉を保って生育をする習性があります。
南アフリカの園芸店で売られているクンシラン
南アフリカの園芸店で売られているクンシラン。
葉の性状にはわりあい無頓着で、だらしのないものが多い。
品種改良は全般に日本の方が進んでいる。
黄花
南アフリカでも黄花はかなり一般化しているようだ。
クンシランの仲間は数種が知られていて、もともとクンシランの名前を与えられた植物(クリビア ノビリス:Clivia nobilis)は筒状の垂れ下がった花をつけるもので、その後導入された、大きく開いた花を横向きや上向きに咲かせる植物(クリビア ミニアタ:Clivia miniata)はウケザキクンシランと命名されました。ところが、花の美しいウケザキクンシランのほうが広く栽培されるようになり、本来のクンシランは植物園の温室などでわずかに保存される程度で、一般にはほとんど知られることもなく、名前の方もいつの間にか置き換わってしまって、今ではクンシランといえばウケザキクンシランをさすようになったというわけです。
最近ではクンシランの愛好者もふえ、幅広くいろいろな種類が受け入れられるようになってきて、本来のクンシランを含めて、これまでほとんど知られていなかったそのほかの野生種もマニアを中心に関心を持たれつつあります。
本来のクンシラン(Clivia nobilis)
本来のクンシラン(Clivia nobilis)。
永年植物園の温室の片隅に追いやられていたが、
最近は復権しつつある。
羽陽の華(うようのはな)
クンシランでは数少ない名前のついた品種、
'羽陽の華(うようのはな)'。
大輪濃色の花を数十輪も咲かせるみごとなもの。
黄花の代表系統'ジパング'白花「四国達磨」の斑入り



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