三輪先生のガーデニングABC
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  4. 第2回 梅雨どきのさし木

■第2回 「梅雨どきのさし木」

5月中から梅雨のような毎日ですが、6月に入るといよいよ本格的な雨のシーズンを迎えます。
うっとうしい日が続きますが、園芸家にとってこの季節はいろんな樹木などのさし木をする好機でもあります。
よそのお宅でツツジやツバキの気に入った花を見て、うちにもあの木を植えたい、でも品種の名前も分からないし苗も売っていない、というようなとき、もし何本かの枝を分けていただけるようだったら、さし木をして自分で苗を作ってみませんか。

さまざまな植物の中にはさし木が容易で、ヤナギ類のように枝をコップの水にさしておくだけで根を出すものから、カエデ類のように非常に困難なものまでありますが、幸い庭木としておなじみの種類にはさし木が比較的簡単なものが少なくありません。
一般に梅雨どきは常緑樹のさし木の適期とされますが、落葉樹でもこの時期にさしてよく根づくものがあります。

常緑樹ではツツジ類、ツバキ、サザンカ、ジンチョウゲ、マサキ、モクセイ、クチナシ、ゲッケイジュなど、落葉樹ではミズキ、レンギョウ、アジサイ、ウツギの仲間などが初めてのチャレンジに適した種類といえます。

さし木の適期は枝の成熟度で判断します。熱帯性の種類は別として、日本など温帯産の樹木類の多くは、春に新しい枝が伸び出して何枚かの葉を開くと、そこで今年の成長をいったん止めます。この時期のさし木にはこのような今年伸びた若い枝、「一年枝」あるいは「当年枝」といわれる部分を使います。先端の葉がすっかり開ききって、枝が固まったころがさし木の適期です。
<写真A>を見てください。
右の枝は先端の葉が完全に開いて成熟しており、枝は曲げると弾力があって、さし穂として適当な状態ですが、左の枝では先端の葉は色も黄色っぽくてまだ開ききっていず、このような未熟な枝は指で軽く押しても簡単にグニャッと折れ曲がります。

さし穂としてはツツジ類であれば数枚の葉をつけた長さ5cm程度のもの、ツバキなどでは4枚前後の葉のついた10cm程度のものが適当な大きさです。
写真A
<写真B>のように一年枝が長く伸びたものは右の枝のように中ほどで切り分けて、2本、あるいはそれ以上のさし穂を採ることができます。
多くの樹木では、用土にさし込まれた枝の切り口の細胞が盛んに分裂をして根のもとになる根原体を作り、そこから新しい根が出てきますから、切り口の組織をできるだけ傷めないようにすることがたいせつです。
手順としては、最初にさし穂として適当な長さにハサミなどで枝を切り分けておき、改めて切り直します。
よく切れる刃物で切り口の面積が大きくなるように、45度ぐらいの角度で斜めに一息にスパッと切ってください。カッターナイフを使う場合は刃の新しい部分を使い、油分をよく洗い落としておいてください。
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株式会社アイ・アンド・プラス Bloom Field事業部